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C60イオン銃 販売開始 【2004.11】

C60イオン銃搭載Ⅹ線光電子分光分析法により有機材料の低損傷深さ方向状態分析を実現
 
 表面分析装置の製造販売において世界トップ・シェアを持つ当社は、このたびC60をイオン源とするスパッタ用イオン銃を開発し、X線光電子分光分析装置(XPS : X-ray Photoelectron Spectroscopy, またはESCA : Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)に取り付けることにより有機物の低損傷深さ方向状態分析を実現しました。このC60イオン銃を搭載したXPS装置の販売を開始したことを発表申し上げます。
 ナノメートル・レベルの膜厚で種々の機能を担う有機薄膜や有機積層材料は、高機能ポリマー膜、有機表示デバイス、有機半導体デバイス、環境および生命科学(バイオ)分野等、広範な分野で利用されています。
 このような有機薄膜、積層材料の研究・開発には、その表面および内部(界面)の化学構造解析が不可欠です。従来のXPSでは、深さ方向分析のためのエッチングに一般にArイオンが用いられていますが、Arイオンを照射すると試料の損傷が大きいため、有機物の化学構造(組成および形態)を深さ方向に分析することは極めて困難でした。
 当社ではこの問題を解決するための技術開発を進めてまいりました。その結果、C60イオンを試料表面に照射したところ、Arイオンに比べて試料の表面損傷がほとんどなく、これまで不可能とされていた有機物の低損傷エッチングが実現されることを実証いたしました。この結果をもとに、このたび、英国イオンオプティカ社(IONOPTIKA LIMITED) と共同で実用的なC60イオン銃(06-C60)を開発し、XPS装置に搭載いたしました。
 この技術開発により、XPSによる有機薄膜内部の化学構造や、有機積層材料の界面構造の分析等が可能になり、今後、有機表示デバイスの界面解析、燃料電池材料の表面劣化深さの分析、バイオ材料表面層の評価等、幅広い分野への応用が期待されます。
また、無機化合物についても同様な効果が期待されますので、今後無機化合物への応用も展開する予定です。

 なお、初年度には10台の販売を、3年後には30台程度の販売を計画しております。
また、C60イオン銃を搭載したXPS装置の他に、C60イオン銃の既存XPS装置への取り付けもご相談に応じて承ります。
本件に関するお問い合わせ先: 国内・海外営業部 TEL : 0467‐85‐4220 / FAX : 0467‐85‐4411

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