PHI nanoTOF 3+

飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF-SIMS)

PHI nanoTOF 3+ 

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この1台で微小領域の表面質量分析を極める

イオン透過特性に優れたTRIFT型アナライザートリプルフォーカス静電アナライザー)を継承しつつ、当社XPSで実績のある試料搬送機構を採用、また、ユニークなイオンビームテクノロジーによりターンキー帯電中和が可能になりました。多試料の自動分析を、低ノイズかつ高感度で実現します。さらに、目的に応じて多彩なオプションを選択可能な最新鋭のTOF-SIMSです。

 KEY TECHNOLOGY

  • TRIFT型アナライザーによる高精度分析

  • 絶縁物多試料の連続無人測定

  • ユニークなイオンビームテクノロジー

  • パラレルイメージングMS/MSによる分子構造解析

  • 多彩なオプション


複雑な形状も高い精度で測定する
TRIFT型アナライザー

多様な形状の試料に適したTRIFT型アナライザー
広いバンドパスエネルギーと広い取り込み立体角

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二次イオンはエネルギーと角度を持って試料表面から放出されます。そのため、まったく同じ質量の二次イオンでも、アナライザー内で飛行時間差が生じます。特に、高低差や凹凸のある試料では、その影響が顕著になります。飛行時間差は、質量分解能の悪化につながるばかりか、スペクトルの形状やバックグラウンドに大きな影響を及ぼします。

TRIFT型アナライザーは、エネルギーと放出角度の違いによって発生する飛行時間差を同時に補正することができます。これが最大の特長で、高質量分解能と高検出感度を同時に実現し、なおかつ、影の少ないイメージングを可能にします。 

 

 

 

 

 

 

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高精度測定を実現する一次イオン銃

洗練されたイオンビームテクノロジーにより、高空間分解能と高質量分解能を実現

PHI nanoTOF 3+は、高質量分解能モードで500 nm、高空間分解能モードで50 nmの高い空間分解能でのTOF-SIMS分析を提供します。高輝度イオン源、高精度パルス機構、高分解能アナライザーを組み合わせることで、低ノイズかつ高感度・高質量分解能測定を実現します。いずれのモードにおいても数分で測定が完了します。

 

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TOF-SIMS初の絶縁物多試料の無人測定

p6_unattendedmeasurement_400.png新開発のオート試料バイアス調整機能により、①イントロ写真撮影、②イントロ写真上で希望の測定箇所を指定、③測定開始ボタンの押下の3ステップで多数の絶縁物試料の無人スペクトル測定やデプス測定が可能になりました。従来は、熟練者が装置に付きっきりで測定を行う必要がありましたが、初心者でも高品質のデータが取得できるようになりました。





 

全自動試料搬送(パーキング)

当社全自動XPS装置300台以上で実績を持つ試料搬送ステージを採用しています。試料サイズは最大100 mm×100 mmまで対応、さらに分析チャンバーにはパーキング機構が標準で内蔵されています。

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ユニークなイオンビームテクノロジー

新開発パルス化Arイオン銃によるターンキー帯電中和(特許)

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PHI nanoTOF 3+は、測定試料ごとの調整が不要なターンキー帯電中和を採用しています。ターンキー帯電中和とは、低速電子と低速Arイオンを同時に照射する独自の帯電中和技術です。パルス化した低速電子およびArイオンにより、絶縁物試料の種類や形状、また取り込むイオンの極性に関係なく容易な帯電中和が可能です。他の追従を許さない真の自動運転を実現します。

※ Arイオン銃選択時

 

 

断面加工から迅速なTOF分析へ

標準搭載イオン銃によるFIB(Focused Ion Beam)機能

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PHI nanoTOF 3+の測定用の液体金属イオン銃にはFIB加工機能が備わっています。これにより、1台のイオン銃で断面加工から断面TOF-SIMS観察まで可能になります。加工から観察までは、コンピューター操作により短時間かつ簡単に行うことができます。また、冷却しながらの加工も可能です。
ステージを180度回転後、同じ視野に戻ってくることができるユーセントリックローテーション機能により、FIB加工箇所の特定が容易に行えます。

 

 

パラレルイメージングMS/MSによる
分子構造解析【オプション】

パラレルイメージングMS/MSによる
MS¹/MS²データの同時取得(特許)

通常のTOF-SIMS用のアナライザー(MS1)に、タンデム質量分析計(MS2)を搭載することで、高感度、高速でかつ、表面の分子構造をほとんど壊さないスタティックな条件下で、同一の測定視野のMS¹およびMS²データを同時に取ることができます。 MS¹スペクトルは、検出可能なすべての成分が検出されることと、フラグメンテーションによって発生する大量のマスピークのため、複雑になりがちです。一方、プリカーサーセレクターによって抽出・分岐して得られたMS²スペクトルは、シンプルなスペクトルパターンとなり、末端基や直鎖あるいは二重結合などの分子構造に関する情報が得られると共に、特定の分子構造のイメージングを可能にします。

 

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MS/MSオプションについては、下記リンクで詳しく紹介してしています。

機器から離れていても「測定」と「診断」を可能にする
安心のリモートアクセス機能

装置の遠隔操作

PHI nanoTOF 3+では、社内LANやインターネットを経由した装置へのアクセスを可能にします。試料ホルダーを予備排気室に取り付けるだけで、試料導入、オプションすべてを含む測定条件の設定、パーキングとの試料交換、測定から解析まで遠隔操作で行うことができます。

*リモート診断については当社カスタマーサービス部へお問い合わせください

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多彩なオプション

  • パラレルイメージングMS/MS
  • アルゴンガスクラスターイオン銃
  • C60イオン銃
  • セシウムイオン銃
  • アルゴン/酸素スパッタイオン銃
  • 試料冷却・加熱機構
  • 試料高温加熱機構
  • トランスファーベッセル
  • 酸素リーク機構
  • FIB(Focused Ion Beam)専用銃
  • 前処理室
  • 各種特殊ホルダー
  • オフラインデータ処理システム
  • Static SIMS Library  など

『PHI nanoTOF 3+』のカタログを下記からダウンロードいただけます。

PHI nanoTOF 3+ カタログ  (PDF/1,514.32 KB)

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